ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ぐらっとした人の背に頬を押し寄せる 吸い込まれる前に後退り

調子をせーので合わせたって このままじゃ何も変わらないです

コーヒーにかじった角砂糖を溶かして混ぜる それと恋は一緒です

右手でそっと首をなぞられ目を開ける ここはもう遠い国かな

一言一言むかついたってしょうがないから 夢で逢いましょうそこで殺ります

冷たい水にお湯を注ぐ 混じり合ってもいただけない味

車の匂いとあなたの匂い どちらも欲しいと思うなら

感想も間奏もなんにもない いまここはドの響くホール

感情をむき出してみるとわかること 傷つきやすってわたしたち

衝動に襲われたいま ここに衝動もクソもない

遅かれ早かれ間に合わなかった ほんとうは抱きしめていたい小さな命

心臓がはり裂ける瞬間に 香水漂う君がいる

とても疲れるなんて思わないでしょう だってこんなに想ったことないもの

さぁおいで 声が聞こえて行ったとて 紡いだ声さえ拾えずに居る

数枚の赤い切れ端重ねては願ってもないハートがみえる

笑いあうのは今日までで 明日には皆さよならさ

公道にさえでちゃったら この明日さえ蹴飛ばせるのに

形あるものもないのも なんでしょう かなしき涙は流れます

思ったってしょうがない 誰と誰さえ救えないなら

タートルのネック部分を押してみる まだそこにはないですね熱

まだ間に合わないことを何度も言ってみる 本当の立場とその行方違

毛布から出ている足はまだ寒い けどあなたの声が暖かい夜

切ろうと思わせ匂わせて 本当に切れたら悲しいな なんでしょうこれが恋なのですね

あなたが思うそれ以上に 好きだとわかるこの景色

脚先をあなたの股に突っ込んで 冷えたっていいでしょ 締め付けたのはあなた

出来たてのお米をおにぎりに 出来たての赤飯にごまをふり どれだけ準備を整えたって ああ楽しいねなんて 出来たての声はもう聞こえない

冷えた手ひえたて ポケットに突っ込んで遠い月を見る

窓とそこの扉を開けて いつでも出ていけるように準備体操

新聞に載っていた建物 今日も白かった暗かった

しんどいのは同じかな 心あらずな日々です