ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2022-01-01から1年間の記事一覧

ダンボールをつくる お疲れ様でした良いお年をの声遠く

埋もれる場所がないなんて春 夜はどこだ

わたしからなんでもするんだったら 死んだほうがマシだきっと

誰にもわからないように誰にも知られないように化粧ボックスに白粉隠す

ピンク色の塊だったもの 焼いても消えないのは歯の詰物だからです

たいそう偉いのでしょうね 死んだらみんな灰なのに

名前書いてしまったから そうなってしまったの選んだ死人のすべて

簪を刺す仕草 どことなくお刺し身

持論で済ませないでください もし次したらわたしら破局ね

だいたい私が選択した全て もう訳がわかんないから

ああもうどうしたらいいの 叫んでいます ああのやまびこ

見えていなかったじゃすまされないのよ 命を切ってしまうのですから

大層幸せなのでしょうね それに比べて私は不が付き

誰だって間違いはあるよっていう奴らに間違いの雨フレ

本当にこれで良かったのだろうかと 後悔しても遅い時間

どうもしようがないのに シャワー強で脂を流す

ちいさいことつみあがって登り道になり坂の道になり

このままでいいのでしょうか 泣きながら寝床に着く

透明のビニールカーテンびらびらひらく けど見えていたのにまだ見えないまま

不在票2枚ゆっくり折り曲げる音 ひらり届けてくれたひとの背中の音

ひつじ雲の後ろにいますか羊さん その後の牧場いかがですか

足りないなと思えば思うほどに 本当にそうなんだろうか 足指冷える

それではと 背中から白くて長い糸ぬけました 本当のわたしは今どこですか

教会が真っ赤になる 夕日落ちないように私の眼から血が流れぬように

わかるように 分かり合えるように説明してもわたしはあなたではない 星のひと

点と点を繋げて空の父描く 何億光年先のかがやき

成長過程支える眼差し どこだったか教えてはくれない過程はあくまで家庭内過程

聞こえるように聞こえないように 森に潜む怪獣の声ギャアヒュルリリリー

大丈夫だと言ってもなお 落ち着く巣箱も止まり木もない朝

変わり映えしようにもない場所で変わろうと思いはじめても なお留まる場所