ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

好き勝手に言わせておけと言う人の影に消えていく人

考えて考えても分からないことは度々あるこの旅路

お金のなる木に群がり蜜を待つ人

もぐもぐと食べる昼過ぎ春過ぎて

この電車に永遠に乗ると さてどこまで行くんでしょうか

戦場にいるのを理解してくれる人の声

海岸のカモメに石を投げたいくらいの苛立ち

中途半端な誤解は充分なのでさようなら

我先我先割れた先

近くで耳鳴り あなたの声は聞きたくない

泣いて喚いても仕方がないのでここでひと言また来週

悲しいのか寂しいのか分からない月が照らす日

カメラマークを押す時間は見えない時間

少しじゃない苛立ちになわなわと震える夜の時間

再会

サイとイカの再会に合う貝で盛り付けをしましょう

新婚

深刻な悩みもこんにゃくに和えて召し上がる新婚さん3ヶ月

走馬灯の映る人の死んだ目に泳がされる日

モハ313-525を乗せて去っていく御堂筋の電車

文鳥

分度器で蝶を測って発見しました それは文鳥

ひっきりなしに煙を吹かす 換気扇は今日も歌い 肺の奥へ向かう煙を ただ遠い人に授ける 父は死ぬ いつか 灰色に沁む格好を吹かせながら 肺の奥へ 奥へ 父は血を吐き煙をはく

青い鳥

小さくて狭いことばが ベルトコンベアの箱に だらだらと詰め込まれる誰と誰の言葉ですか これじゃ青い鳥は幸せを運ばないさ

こんなにもくだらないなら いっそ溝に捨ててやろうと屈んでみたらそこで遊ぶふた粒の硝子

腫れもの

ずっと不思議だった小さな腫れものが パンッと割れて 痛くて泣いた 母は潰すからだと 父はアホやと呟く 唯一の味方の姉は自業自得と笑っているずっと静かだった悲しみが割れた どかっと押し寄せ 溢れ出した 母はうるさいと 父は背中を向ける 唯一の味方の姉…

ばくはつ

バクが言った爆発発言はほ乳類史上初の試みだ

きりふき

霧のように細やかな風景を切って美しいあなたを見つめる

アルバイト

ある国のルバ教授による伝統糸巻きアルバイト

タイトル

タイ人のネクタイに糸が絡みました 取りましょう取りましょう

地球はとても青かった ここも青いです飛行士さん

遠い国のはるか沖合にあるバナナの木 すみません一本いただけますか