ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

生涯忘れないでしょう はい 右に曲がって忘れました

頼もしいあなたの背中 ナップサックに林檎1キロ入れてみたいの

粒が集まって落ちる数秒 息を忘れてしまいました

小さくて丸い光が少しづつ消えてゆく それがあなたの目だとして

聞こえない音を出しているのは世間ではなくわたしです

思い出

嘘をついた日の夜 なんだかとっても気持ち良かった 君にいった思い出なんかぜんぶ 消えやしないんだ どこまで行っても あなたの背中越しに見た 日の光 今もどこかで あの日が生きていたとしたら抱きついた風景さえも 全て消えていくのなら そうなんだって 笑…

忘れていたことを一つ 教えてくれた今日のあなたへ

通りすぎた街 眺めることしかできないな あなたは今 どこにいますか さっきの街にいたような そんな気がします ほほを伝う風が妙に あなたの優しさに似ていたから

言いたければ言えばいいと 簡単に言うけど じゃあ そっちから先にどうぞ さあ

ゆけ

父が言った その角を曲がれ 先に見える花の美しさはどうでもいいんだけど 君が見えるあたり そのまえだけをただじっと見つめてゆけ 父は行ったんだ 遠くの空へ かけがえのない日々は忘れていいんだから 君の先をただ間違っていいから 止まらずに歩んでゆけ

声に出して泣き叫べるなら さぁ あなたも泣いてみなよ 気持ちが晴れて 目が腫れるまで

立場さえない先に美しすぎるあなたの姿 目に見えた

木々を通る 白は温かかつ寂しい色です

小さな種 おおきな木になります

さよならも言えないまま あなたとさよならする日の煙

小さくて叫べないなら いっそ大きな口だけでも開けてやろうか

世間はそう冷たくない けどそれが一番怖いです

夕ぐれの隙間から あなたがうつる ほら 永遠じゃないでしょ ここから夜になる限り ほら あなたが消えてしまう いないあなたに肌を寄せ 戻って来ない時間を数える 朝の輝く眩しさに あなたが戻り ほら また今日を迎える 優しい温もりが私を包む でも 永遠じゃ…

窓が僕らを呼んでいる いちにいさんし振り返ると雨

ズレ

ここまで生きた辛さと永い永い苦しみ にくい笑い顔の泥のようなズレを 拭き取ることを知れ こびり付いたこの悲しみを おまえに分かってもらおうなら また苦しまずには生きれはしない

先々に

夢ではないところ 下を覗けばほら 足をもってかれるよ ここではないところ 上を見れば 目を潰されるよ

貝殻

たくさんの貝殻をポケットへ 大きなの 小さなの 黒いの 白いの どれでもない すべてはからっぽ 貝殻さん わたしといっしょね

碧い光 あなたの瞳と輝く未来

あなたのおはよう 変えることにできない美しい朝

呼吸すればするほどに ぼこぼこと鳴く心臓の音

面影

ここで肩を寄せ集めた時間が消えていく嗚呼 もう見つめられないんだ 何処にもいない 面影に そっと差し伸べられたらいいのにな 哀しみの愚かさよ 今を生きられないんだ 何処にもいない 面影を だだ止まった時間にそっとすがるだけ

深く吸った口周りに灰が混じる息苦しさ

誰かが呼んでいるおいそこの君 ちょっとお待ち

あなたの優しさと温かさを知りました ありがとう ごめんなさい

知らないあなたが足を止め 私を複雑な顔で見つめています 知らないから 知らないから 表面の涙は裏面の涙を濁すだけです 「いつもこんなに悲しくありません」