ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2022-01-01から1年間の記事一覧

しっかりと思い出さなくていい 私はしっかりしていない人

膨らんだシコリ搾っても出ないなんて 悪夢だらけの映画みたい

ビカビカと発光する消灯 しても目は赤青黄色

ずっと伸ばしている背筋 夏 秋 冬 春には風

流れゆく川と時間と喪服の布 流れん悲壮はいずこに流れ

ゆらりとゆれる炎より 隣にあなたがいてほしい盆

砂漠に足をサラサラ慣らし 全力裸足アスファルト踏む

ステンドグラス 今時分反射しないで 父はこの世にいない人だろ

ありそうでなかった悲しみにひたり どうしようと嘆く夏の日の風

好きですと言われる前から好きだったんだと鏡の前 うれしくて泣く

数なんて知らないけれど受け取って 中に受け取りきれない数もあるけど

こうなるなんてこうなるなんて あんたわかっていたんじゃない

輪っかに変な心配 ネギみたいに腐る日来ないで

ここからここまでわかっていれば あなたからすぐ離れるのに

さぐってもぐってふれあって 深夜のベッド溺れて海みたい

なにかと生きるわたし/戻らぬあなたへ

影だって生きてる わたしの生きてるうちは 波だってたつ わたしの立っている間 声だって響く わたしの声がする場所へいれば 触れ合えさえする 私の居る現実では なので悲しんだりする 生きて立ち 声をあげる場所または現実の境で 出迎えても戻らぬあなた 時…

想像で埋めたってありゃしないのさ こちら天国始発列車

いま言わなくちゃいま言うね さよならとまたいつの日か

風も雨も太陽もない雪で埋もれた世界にふたり

あなたの隣ではだかで眠るの ここにいないと思いながらも

柔らかいねと手をひろげたブルーのひとはわたしより手が大きいひと

むかないでむくれんしゅう ほらここにはみかん3つ、いちご5つ

最長でこれくらいですと聞いたけど あなたのとこへは後1日半

手を手で握って笑うみたいに くんちゃんさんも手にあるように

最新のメロディ そこのチャートに載っかってたいの

もうすこし寝かせてみましょう 目が開いても手のひらで撫でる

左手の指で右脚にふれ 交差した時間に埋もれる夜の日

解ろうとは思わないけど 少し腕には触れさせて体育館に響く非名

忘却の海に捨てる 夕方おじいちゃんの竿につれる捕獲

もう乗っているかもしれない 私に見せなくても彼によろしく