ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2021-11-04から1日間の記事一覧

受付もせずに別れが参ろうと別れにチケットありません

手にはない試験管を落として破って怪我をする

さっき

さっきはいつからいつまでで ここから今日まではどこまでで この話の現在は さっきに入るのでしょうか いまの私とさっきの私 どちらのほうがすきですか

後悔の毛布をかけて二、三枚 それで温もり眠りに就きます

いまのじぶんはいないのだと願う夜の背に輝くドレス

かなしいのさみしいの いいやどっちでもないけど泣いてるだけ

あなたに会えると想うとなると胸が高鳴りリップが塗れない

本日は晴天なりと産声をあげてもヒールは合わぬ我足

ひょうひょうと鳴るあなたのその口癖に太めの糸と針、用意して

手の汗と手の脂とでぎとぎとに なってしまわぬよう手を握る