ささいなこ

短歌や詩、日常のささいな物語を綴ります。

2022-04-26から1日間の記事一覧

黒いコーヒーと苦い煙草の熱さに驚く日々はどこかへ

もう1人もう1人 どこにも行けぬ夜の狭さと指切りの痛み

最終の匂い 汗と唾液と暗闇の夜

あの日交わした記憶さえも 頭のなかでノイズの泉

赤いスープを入れながら 鼻血を流して涙も流して

馬鹿ばっか世界 傷つけ合う日々が愛 それだけか

隣にいると笑うだろうな ふざけ倒した写真を君へ

最終の電車 窓をみて星に願う

煙を巻いて 散った花束は灰になるから

泣くな 泣くんじゃないよ 泣くなよ 泣いてないなんて云えない世の中

手で触れた画面に触れてもあなたに触れられないまま 電子機の温もり

未来となるものよ 独立してわたしを襲い不安にさせる

感情的になるなと勘定をしながら言うなよ お前のその態度が嫌い

言わずままあなたに先立たれた現実が 社会の冷たさに混ざって沁みる ここにいてもあなたはいないから 言わずままの言の葉をコンクリートに そっと落として残酷に踏む

できないでつくった防波堤に立ってみたとて先見えぬまま

苦しいを言ってしまえば楽なのに 苦しいを言わず苦しいを味わう

もうどうでもいいのであれば よくないこと片付けてから行ってください

口に手を挿れ 気持ちよくなればなるほど吐き気しかないです

謝れば謝るほどに嘘になるよと 嫌いな人から教わる諺

わたしからは以上です ではそれ以下でもないものですね

だったらいいのに これいま何回クイズにすればするほど皮肉

家庭自体が汚職問題 真実は死人のみ知る

噂通りの人だったのね 別れてよかった今更言うけど

片付けて破っても痛みだけが残る夜

本当を闇雲にする 嘘も闇雲にして何もない雲

4月なのに5月の日記に記す日々 もう1ヶ月は経ってほしいのに

かなしいの置き場がない 骨を振って隙間に挿し込む

お待たせしました ハンバーグみたいに父登場

煙を吸って チンと出てきた灰は粉粉

大層酷い人でありました 本当じゃないと刑務者から叫ぶ